飯塚地区老人クラブ連合会「交友会」落語会

 すっかり春らしくなった弥生三月の二十日水曜日、飯塚地区老人クラブ連合会の「交友会」にお招きをいただき、山形市の飯塚コミュニティセンターでの落語会に、噺家3名とお手伝いのスタッフ1名の計4名でお伺いしてきました。こちらの「交友会」に当協会がお邪魔するのは、今回が初めてということですが、約70名の交友会の皆様にアットホームな雰囲気で迎えられ、噺家もリラックスしてそれぞれのネタを披露することができました。

【本日の演目】
〇宝笑亭熊水   「天狗裁き」
〇笑門亭福来助  「野ざらし」
〇山彦亭虎之輔  「六尺棒」

 トップバッターとして会場を盛り上げたのは、これが現役女子高生としての最後の出場になる熊水ちゃんです。最初の自己紹介で、会場からは大きな拍手が沸き上がりました。演目の「天狗裁き」は、「第10回山形落語まつり」でも披露されたもの。この話は夢と現実が入り交じり、ともすれば意味がわからなくなる可能性がなきにしもあらずなのですが、熊水ちゃんはそれぞれの登場人物を見事に演じわけて、会場の皆さんを話の中に引き込み、大いに笑わせてくれました。4月から女子大生落語家となる熊水ちゃんのますますの活躍に注目しましょう!

 続いては、飯塚地区に同級生が何人もいるという、笑門亭福来助さん。開口一番に「笑う門には福来たる」の格言が名前の由来になっていることを紹介。飯塚地区の皆さんにしっかり名前を覚えてもらえたのではないでしょうか。演目の「野ざらし」は、今回がネタおろしとのことですが、初めてとは思えない安定感のある話し方でしたね。この話には幽霊が出てくるのですが、「ゴーン、ゴーン」という鐘の音のけだるい響きや、大胆な仕草で聴衆を話の世界に引き込んでいました。デビュー7か月目の福来助さんの成長ぶりも、注目大です!

 そしてトリは、わたくし虎之輔が務めさせてもらいました。まずは、時事ネタとして、全国各地で奮闘する新入社員の健闘ぶりをテレビ中継の形で紹介。それぞれ、笑うべきところでしっかり笑っていただきました。そして、演目の「六尺棒」へ突入。トリには予定された時間の帳尻を合わせるという重大な責務があるので、もし尺が余った時は、ネタに挿入している「演歌チャンチャンカチャン」をロングバージョンでやろうとひそかに準備していたのですが、お二人共、ほぼ予定時間でまとめてくれたので、いつも通り短縮バージョンで済みました。終了後の茶話会の席上、主催者の方から「江戸弁が小気味よかった」と言ってもらい、感謝、感激、雨、あられです。

 落語会終了後は、交友会の方々が輪投げや、卓球に興じていました。われわれ四人は、主催者四人の方々にお茶とお菓子でもてなされ、落語談義にしばし花を咲かせてきた次第です。帰る時にも、主催者の方が表まで出て見送ってくれました。本日はありがとうございました。
                                               [山彦亭虎之輔]

 

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