銅町自治会お楽しみ会のご報告

小春日和の11月17日(日)、山形市銅町ある自治会館で開催された「銅町自治会お楽しみ会」に、笑風亭間助顧問、楽笑亭 明世さんと、私、山彦亭 虎之輔の三人がお邪魔して、約30名弱のお客さん(9割女性)に、たっぷりと落語を楽しんでいただきましたよ(^^♪
【本日のプログラム】
○山彦亭 虎之輔・・・『防犯落語~スーパーマン』
○楽笑亭 明世・・・茶漬間男
○笑風亭 間助・・・転失気(てんしき)

開口一番は、虎之輔の『防犯落語~スーパーマン』です。マクラとして、「深まる秋」にまつわる小噺を振ったあと、コロナ禍の只今、絶賛上映中の映画「劇場版鬼滅の刃~無限列車編」の話題へ。そして、記録つながりで「男はつらいよ」シリーズの話題に。そこから、タンカバイ➡テキヤ➡泥棒➡詐欺と進んで、本日の演目「防犯落語」に突入です。コロナ禍の今でも絶えない特殊詐欺を題材にした噺ですが、紳士然とした詐欺師と、とぼけた味わいのお祖母ちゃんとの電話のやり取りのところで、たくさんの笑いを頂戴しましたよ(^^)

続きましては、明世さんです。明世さんは、「銅町自治会お楽しみ会」には、昨年に続き二回目の出演です。シニア世代の皆さんにドンピシャリの小噺を振ったあと、上方落語の「茶漬間男」へ。これは最初に小唄も入る、「不倫」がテーマの演目で、「盆屋」という馴染みのない言葉も出てきます。「盆屋」とは今のラブホテルのことで、スタッフが顔を出さずにお盆だけを出してお客さんとやり取りしたのだとか。これは、コロナ禍の今、まさにピッタリのやり方だと思ってしまいました。明世さんは、そんな江戸時代の上方庶民が織りなす艶っぽい話をひょうひょうと演じ、お客さんは笑顔で聞き入っていましたよ(^^♪

そして、トリは間助さん。間助さんは、銅町自治会の主催者の方と旧知の間柄とのことで、満を持しての登場です。落語を聞く楽しみの一つに、マクラを聞いて、その日のネタが何かを想定する楽しみがあります。そこで、当会でも最初に演目を紹介することは、控えさせていただいていますが、今回の間助さんのマクラで「鶴の恩返し」や、「桃太郎」の小噺を聴いて、「つる」や「桃太郎」の演目を想定した方が多かったのではないでしょうか。ところが、演目はまさかの「転失気」。いい意味での期待の裏切りを感じた展開を味あわせてくれました。マクラから、演目まで、終始笑いの絶えない一席で、お開きです。(^_-)-☆

銅町自治会の皆様からは継続的にご依頼をいただき、今回で4回目の落語会とのことです。落語を聞きなれた皆様の醸し出すあたたかい雰囲気の中、われわれ噺家も楽しいひと時を共有させてもらいました。帰りには、山形名物の九十九鶏弁当とお茶やおやつをいただき、重ねてありがとうございました。来年も、皆様とお会いできることを楽しみにしています。
【山彦亭 虎之輔】

コメントは受け付けていません。