天童市立天童南部小学校落語会(魚々太郎さん初高座)のご報告


 1月28日は、天童南部小学校4年生120人を対象にした落語会にお招きいただきました。初めのうちは1クラスだけが対象の予定でしたが、せっかくの機会ということで、学年全体を対象とした会に広げていただきました。
 
 学校にお邪魔してすぐ、校長先生・教頭先生とお話しさせていただきましたが、両先生ともとても気さくで素敵な先生でした。お話を伺うと、私たちの会が以前訪問させていただいた小学校に勤務されていたとのことです。このようにして、落語ライブの授業が広がっていくのかな…とも思いました。
 
 その後、普段は集会などに使っている部屋に、高座や音響、後ろ幕などを準備しました。慣れ親しんだ部屋が、非日常の空間に早変わりです。
 
 【今日の噺家と演目】
 〇天空亭 魚々太郎 「転失気(てんしき)」
 〇石々亭 註馬    「山号寺号(さんごうじごう)」
 〇石々亭 註馬    「平林(ひらばやし)」
 
 開口一番は魚々太郎さんの「転失気」、当会では佐と吉さんでおなじみの演目です。綺麗でない(?!)ものが出てくるだけで、子どもたちは大喜びですね。魚々太郎さんにとって公式の場での初高座ということで、かなり緊張されていたのですが、始まってみると、ハプニングも何のその、しっかりと大ウケを取っていました。勉強会に比べて抑え目な中にも、魚々太郎ワールドが炸裂していました。完全に仕上がったら、大変なことが起こりそうな予感です。


 
 続いて、私註馬が短いところを二席続けて披露しました。一席目は初披露の「山号寺号」。多少の緊張の中、勉強会でも掛けていない噺だったこともあり、なかなかペースをつかめないままに終わってしまいました。それでも、ルールがわかってくれた子どもが少しずつ増え、次第に空気がやわらかくなるのがわかりました。「雑俳」に続く伸縮自在根多(?)に仕上げたいと思っています。


 
 そして二席目の「平林」です。私にとっての落語の原体験というべき噺で、小学校以来、長年温めてきたものでした。結果は…噺の完成度には課題が残りましたが、自分でも信じられないくらい、本当に笑ってもらえました。ちょうど4年生にストライクゾーンの噺だったこともありますが、繰り返しの面白さが効いたのかもしれない、そんなことを思っています。
 
 高座の終了後、多くの児童が手を挙げて感想を言ってくれました。みんな、自分の言葉で堂々と発表してくれたのが印象に残っています。教室に帰る時には握手やハイタッチをしてくれた子どもたちも多く、天童南部小学校のいい雰囲気を感じました。
 
 撤収後、学年団の先生方とお話しさせてもらいました。子どもたちも先生方も、みんな楽しんで下さったことをお聞きして、少しは役割を果たせたのかなと思っています。
 今回は魚々太郎さんともども、小学校の授業の一環として初めての高座でした。さらに芸を磨いて、また子どもたちと会えればと思っています。

 【石々亭 註馬】

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