山形市西部公民館「健康づくり講演会」のご報告

初夏の陽気に恵まれた本日、山形市西部公民館にて「健康づくり講演会」としてご依頼を頂き、三名の落語家が落語を披露して参りました。西部公民館での落語披露は実に四年ぶりとのこと。恒例の「笑う門には福来る」を合言葉にお客様に大いに笑っていただきました!!

【本日の噺家と演目】
〇闘球亭 丘 割・・・『ざる屋』
〇分福亭 丘 ん・・・『たらちね』
〇笑門亭 福来助・・・『長屋の花見』

初っ端は、私、丘割が務めさせていただきました。私、出前落語への参加は三年ぶりになります。大ブランクに震えながら高座に上がりましたが、楽しく務めさせていただきました。演目は「ざる屋」というひたすら縁起を担ぐ話でございます!ご地域のギャグも交えて笑いをお届けしました。上町、いい名前ですね。所在は篭田ですけど……。久しぶりの高座で緊張と楽しみが入り混じっていましたが、始まってみるとあっという間で、温かいお客様の前でのびのび演じることができました!縁起をしっかり担いだところで、バトンタッチです。

 続いては、こちらもお久しぶりの丘んで「たらちね」でした。名前からして「福を分けるオカン」という、大変おめでたい存在感。こちらも直前までは緊張の様子でしたが、始まれば堂々の高座でございました。女性の笑い声が弾ける客席で、オカンの生活実感に基づいたマクラが大いに笑いを誘っていました。演目の「たらちね」は仰々しい言い立てが聞きどころの噺です。終演後も主催の方から「ソツなくなさってすごい」とのありがたいお言葉を頂戴いたしましたが、そんな言い立てを久しぶりの高座で堂々やり切り、なおかつ八五郎のとんちんかんな言動で笑いを起こしていました。それと、仰々しい言い立てってなんだかおめでたい感じがしますよね。そんな「福」リレーはいよいよトリの福来助さんへ。

テーマは「笑う門には福来る」。トリはまさしく「笑門亭福来助」!なんたる偶然!まるで孫⇒母⇒祖父のような世代リレーで年齢層の厚さも見せつつ、『お客様と同年代』の福来助さんが登場です。演目は少々季節がずれ込みまして「長屋の花見」の一席でした。風格満点の福来助さんが、寄席の豆知識を交えながら、『桜の時期を読み違えた』『俺に断りなく散りやがって』とぶつぶつ言うのが可笑しいマクラから本編へ。貧乏長屋の面々がワイワイ花見に繰り出すこの噺は、福もうっかり招き寄せられるに違いない、ゴキゲンなムードに満ちた一席です。今日の会にピッタリ!江戸っ子ののんきな花見の様子、福がいっそ門から飛び出さんばかりの楽しいやりとりの数々にお客様も大いに笑ってくださいました。これは福来ること間違いなし、と思わせ、福リレーは軽やかにゴールイン!

本日の演者、演目は偶然「福」をキーワードに展開されていたのでした。終演後は高座名を改めてメモしてくださったり、「おちゃけ」を持たせてくださったりと会を楽しんで頂けた様子が伺え、噺家にとっても充実した時間になりました。また、丁重に案内をして下さった運営の皆様へも心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。「笑う門には福来る」、いい言葉だなあと改めて思いました。長いブランク明けの我々も、ますます多くの笑いを届けられるよう精進したいと思います。本日お越しの皆様にいっぱいの福が来ることを祈念いたしまして、報告とさせていただきます。
 【闘球亭 丘割】

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