文翔館議場ホールにて、第１１回山形落語まつりを開催しました。元号が令和に変わってから初開催となります。今日は、３０度を超える真夏日となりましたが、約２００名のお客様に足を運んでいただき、会場がいっぱいになりました(*^_^*)
文翔館議場ホールは、大正時代に建てられた旧山形県庁舎で、国の重要文化財にも指定されています。床材として使われているリノリウムの劣化防止のためにワックスが使われており、非常に「滑りやすくなっている」会場でしたが、今回も、バラエティ豊かな噺家達の落語と大喜利、そして初の試みとしてマジック（奇術）も加えた盛りだくさんなラインナップで、お楽しみいただきましたよ(*^^)v
【今日の噺家と演目】
〇笑風亭 佐と吉 「つる」
〇錯乱坊 双極 「粗忽長屋」
〇走風亭 満月 「孫帰る」
―仲入り―
〇天空齋 魚々太 マジック
〇餡団亭 和緒 「悋気の独楽」
〇満願亭 珍逸 「幾代餅」
〇大喜利
開口一番は、私佐と吉の「つる」からスタートです。落語まつりで前座を務めるのは２度目になります。お客様の様子を見ながら場を温めるのが私の役目ですので、ウケはあまり期待していませんでしたが、ノリの良いお客様が多かったからなのか、期待に反してはじめから大きな笑いをいただくことができました。いい感じで次の双極さんにバトンタッチができました(*^^)v
続いては、双極さんの「粗忽長屋」です。双極さんは、落語まつり初登場ですが、安定感を感じさせる語り口で、じっくり聴かせつつも、要所要所でがっちり笑いも取っていました。「粗忽長屋」は実にバカバカしい噺ですが、双極さんのとぼけた感じだけどもキレのある演技でリアリティが増し、始めから終わりまで大爆笑！いい感じの雰囲気と笑いをさらに増幅させて、次につなげてくれました(*^^)v
続いて、中トリは、満月さん。演目は「孫帰る」です。いつもの“光る”マクラでがっちりお客様の心をつかみ、のっけから会場を沸かせていました。この噺は、滑稽噺と思いきや、後半に大どんでん返しがあるんですよね。前半のからっとした明るさからのギャップがありすぎて、ズキッと心に刺さります。お客様の中には、ぐっときたのか、目に涙を浮かべている方も見受けられました。満月さんは、セリフや演技の強弱をつけかたが絶妙で、中トリにふさわしい、聴き応えのある一席となりましたよ(*^^)v
中入り後は、魚々太さんのマジックです。舞台上だけでなく、ときおり客席におりてお客様と積極的にコミュニケーション取りながらの「ショー」でした。どこかで一度見たことがあるようなマジックでも、魚々太さんのオモシロトークで、お客様はどんどん引き込まれて・・・抱腹絶倒！本日一番の大爆笑をかっさらっておりました(*^_^*) 落語に負けじと劣らぬ、圧巻のステージを見せてくれましたよ(*^^)v
続いて、ヒザは、和緒さん。演目は「悋気の独楽」です。和緒さんの持ち前のからっとした明るさとテンポの良い話しぶりが、とても小気味良く、清々しい気持ちにさせてくれます。私は特に、小僧さんの無邪気なかわいさに心を奪われました。会話のやり取りがくすぐり満載で、噺の始めから終わりまで大爆笑でした(*^_^*)和緒さんが高座を楽しんでいるのが伝わり、聴いているこちらまでワクワクする一席を魅せてくれましたよ(*^^)v
さあ、本日のトリを飾るのは、珍逸さんです。演目は「幾代餅」です。珍逸さんはどっしりとした安定感のある語り口で、もはや大御所の風格が漂っています。時には熱く、時にはクールに、清蔵さんと幾代太夫の愛の物語を描写していました。私は、珍逸さんの素敵な声で繰り出されるセリフの一つ一つにグッときてしまいながら、物語の世界に惹き込まれてしまいました。きっとお客様もそうでしょう。江戸の風情が感じられるような、大トリにふさわしい、風格ある一席を魅せてくれましたよ(*^^)v
落語の後は、出演者全員で、笑点さながらの、本格的な大喜利をお楽しみいただきました(*^_^*) 参加メンバーの挨拶から始まって、３つのお題で花飾りをあげたり取ったりと進み、最初から最後まで会場を沸かせることができました(*^^)v 結果は、４ポイントを獲得した和緒さんが優勝！見事、豪華賞品の温泉旅行（という名前の入浴剤！ワオ！）をゲットしました(*^_^*)
終演後は、全員でお客様のお見送りをさせていただきました。多くのお客様から握手を求められたり、プレゼントを手渡されたり、写真撮影を求められたりと、演者一同、とても手応えを感じるイベントになりました(*^_^*)
次回は、来年の２月頃の開催を予定しております。今後とも山形のみなさまに楽しんでいただけるよう、さらに芸に磨きをかけて参りますので、今後も山形落語まつり、ならびに山形落語愛好協会をよろしくお願いいたします。
本日はご来場いただき、誠にありがとうございました！
【笑風亭 佐と吉】