やまのべ噺館(はなしごや)落語会~退公連山辺会研修会

県内各地で初雪の便りも聞かれるようになった11月25日木曜日、山辺町の噺館(はなしごや)で開催された「やまのべ噺館落語会」に山形落語愛好協会の下記の三名がお伺いしてきました。会場に到着すると、主催者の退公連山辺会の役員の方々が、われわれをにこやかに迎えてくれました。本日の研修会のレジメをいただき、同会は学校の職員を退職された皆様の会であること、地元に出来て今年の十月で一周年を迎えた「噺館」でぜひ研修会を開きたかったこと等お聞きしました。
そして、午後1時半に開演。同会会長の佐藤俊平会長のあいさつの後、約20名のお客さんに、当会の古典落語三席で、初冬の昼下がりのひと時、大いに笑って楽しんでいただくことが出来ましたよ!!(^^)!

【本日の噺家と演目】
・楽笑亭 明世・・・・『千早ふる』
・笑門亭 福来助・・・『道具屋』
・山彦亭 虎之輔・・・『六尺棒』

開口一番は明世さんです。マクラで、あっという間に終わる短い小噺を幾つか振り、会場をあっという間に温めてくれましたよ。そして、この時期に聞きたくなる演目の『千早ふる』へ。「ちはやふる」とは、平安時代の色男一番手、在原業平(ありわらのなりひら)の作った百人一首に入っている歌の上五ですが、江戸時代には落語の演目になりました。ちなみに、最近では百人一首の競技大会を題材にした邦映画(2016年上映)のタイトルにもなっています。在原業平が聞いたら腰をぬかしそうな、知ったかぶりをするご隠居さんの「ちはやふる」の珍解説に笑いが巻き起ったところで、お後と交代です。(^_-)-☆

続いては、福来助さんで『道具屋』です。「道具屋」の意味をスマホで調べたら、「①古道具を売る店、またその人。②振り込め詐欺で、犯行の道具となる携帯電話や銀行口座を調達する役をいう隠語」と出てきましたが、もちろん①の意味です。一口に道具屋と言っても、お宝と呼ばれるような高級品を扱い、店を構えている「ピン」から、店を持たず、風呂敷に包んだ道具を道路に並べて売る露店商の「キリ」までありますが、落語に出てくる道具屋は、たいてい「キリ」ですね。にわか仕込みの道具屋と客のつっこみどころ満載のやりとりに大いに笑ってもらい、さらに会場が温まったところで、お後と交代です。(^^)/

そして、トリは虎之輔が務めさせてもらいました。本日の会場のお客様は、ほとんどが元学校の先生や職員の方ということでしたので、まずは、学校を舞台にした小噺を披露。大いに笑っていただきましたよ。続いての小噺にはおばあちゃんが登場するのですが、途中、「88歳のおばあちゃんがはいていたスカートの色は何色だったでしょうか」と問いかけると、すかさず正解の声が聞こえました。さすが、学校の先生。ノリのいいお客さまに気をよくしながら、演目に突入。頑固おやじと道楽息子の親子喧嘩の中に挿入した寅さんのタンカバイにもしっかり反応してもらいましたし、笑いどころでは大いに笑ってもらい、お開きとなりました。 ^^) _旦~~

最初と最後のあいさつは、いつもと違い、壇上に三人正座しての形となりました。また、控室では二階の開放的なゲストハウスを使わせてもらいました。機会があれば、蔵王山をまじかに感じながら入れるバスタブにも浸かってみたくなった次第です。
退公連山辺会の役員、会員の皆さま、そして噺館の峯田さん、本日はまことにありがとうございました。また、皆様とお会いできることを楽しみにしています。         【山彦亭 虎之輔】

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