第八地区社会福祉協議会おたっしゃクラブでの落語会のご報告

素晴らしい秋晴れの空の下、山形市は小白川町の東部公民館にて行われた「第八地区社会福祉協議会おたっしゃクラブ」さんでの落語会へ、宝笑亭卯さ銀さんと、私、満願亭珍逸でお伺いしてきました。とは言え、ここ東部公民館は私たち山形落語愛好協会が毎月勉強会を開催している場所なので、ホームグラウンドの気軽さで約30名のお客様にたくさん笑ってもらえましたよ!

【本日の噺家と演目】
・宝笑亭 卯さ銀・・・『こうもり』
・満願亭 珍逸・・・・『ん廻し』
・満願亭 珍逸・・・・『時そば』

開口一番は卯さ銀さんです。久々の高座という事なのですが、そのブランクを感じさせない絶好調ぶりです!マクラの小咄はポンポンと小気味良く繰り出され、そのたびにお客様の笑い声が会場に響き渡ります。
今日の演目は『こうもり』。男に助けられたこうもりが若い女の子に化けて恩返しに来るのですが、愛嬌はあっても言う事はやっぱりこうもり・・・お客様の笑いの絶えない卯さ銀さんの十八番でもってお後と交代です。

続いては珍逸です。数日前の雨と夜の冷え込みに喉をやられてしまい、色々手を尽くしても完全に復調とまではいかない状態でしたが、卯さ銀さんが温めてくれた雰囲気と、お客様の笑いに支えられた高座になりました。
高座に上がってまずは喉の調子のお詫びと、それにかけた小咄でご機嫌を伺いましたが、先ほどまでのとても良い会場の雰囲気を引き継いでの高座となりました。

まずは珍逸の得意ネタ『ん廻し』です。言葉の中に「ん」が付く言葉を言うたびに木の芽田楽を一本もらえることになった長屋の衆、あの手この手で「ん」が付く言葉をひねり出し、終いにはお経のような長台詞を言い出す者まで・・・長台詞が終わると拍手まで頂きましたよ!

トリネタは季節の噺、『時そば』です。秋の行楽シーズン、友人たちとの旅の話をマクラに振って、今でこそ便利な世の中になりましたが江戸の昔はそうはいかない・・・などと噺へ入ります。
お世辞ばかりで調子の良い客が一文ごまかしたのを見た男、俺もやってみようと真似してみますが・・・
実はこの時、喉の不調が気になって勘定の場面をしくじってしまったのですが、とっさに「旦那、いくらもらったかわからなくなっちまったんでもう一回いいですか」「おうよ、何べんでもやってやらぁ!」などと台詞を繋げて凌ぎました。ここもお客様の笑いに支えられ、最後は沢山の拍手でもってお開きとなりました。私のお聞き苦しい声の中、お付き合いいただき感謝の念に堪えません。

本日は、誠にありがとうございました!!

【満願亭 珍逸】

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